PLDDPLDD 経皮的レーザー椎間板減圧術
PLDDとは、椎間板ヘルニアに由来する神経症状や腰痛症状に対して、椎間板にレーザーを照射することで症状の改善を図る治療です。局所麻酔を行った後に、透視下に椎間板の中の髄核に刺したレーザーファイバーからレーザーを照射して髄核を蒸発させ、椎間板ヘルニアを治療する方法です。
PLDDの図解
レーザー照射前
レーザーを照射し髄核の一部を蒸発させ空洞をつくります。
レーザー照射後
空洞ができたことで神経根を圧迫していた髄核圧が下がります。
PLDDのメリット・デメリット
メリット
- 椎間板ヘルニアの痛みが治らないけど、手術をどうしても回避したい方に良い適応と考えられます。
- 日帰り手術で治療が可能です。
- 傷跡は針穴の程度で目立ちません。
デメリット
- 健康保険非適応であること。
- PLDDは髄核に形成した空洞が消失するまで時間を要します。そのために手術に比べて効果の発現までに時間を要することがあります。
- 稀ですが、神経根損傷、椎体終板炎、創感染などの合併症が起こる可能性があります。
PLDDと椎間板摘出術の治療成績の比較について
Brouwer PA et al. Spine J. 2015 May 1;15(5):857-65.
PLDDと内視鏡下椎間板摘出術の手術成績を直接比較した論文が2015年にオランダより発表されました。
これによると長期的な術後の下肢痛や日常生活はPLDDよりも内視鏡手術の方が若干良いとされていますが、その差は軽微なものと報告されています。
このことからPLDDは入院ができない時間的制限があったり、どうしても手術を避けたい患者様に良い適応があると考えられます。
PLDDの費用
腰椎 | ¥297,000(税込) |
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- 2つの部分に病変がある場合は、1椎間につき¥88,000(税込)が加算されます。
- 本治療方法は健康保険が適用されません。
当院でのPLDDの特徴
一般なPLDDは椎間板中央部にレーザーを照射しますが、当院ではレーザープローベを異常椎間板部に留置し、ヘルニアを効果的に治療します。この方法は繊細で難しいテクニックですが、当院では脊椎専門医である院長が全例行いますので正確に治療が行えます。
PLDDの治療の流れ
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準備
注射・点滴などの事前準備を行います。
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手術
当院の透視室でC-アーム透視下にて約15分で手術を行います。
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術後
術後約30分はベッド上安静が必要です。その後は普通に帰宅可能です。
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術後1週
普通の日常生活が可能です。ただし、症状が悪化することもありますので、腰に対する負担を避けてください。
- 上記は一般的な経過であり、個人差があります。
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